瀬戸くんと、ふたりきり。





「もう、駄目かもしれない……」



二日目の練習を無事終え、ヘロヘロ状態の私。

水中では楽だったのに、プールから上がったとたん痛みが戻ってきた。

もう動くのもツライ。


けど、着がえないことには帰れないから、痛む手足をなんとか動かして着替えを済ませた。




「家まで遠い……」



更衣室を出たところでガックリとうなだれた私は壁に背をあずけ、はぁ、と重いため息を吐き出す。

ここから靴箱まで近いのに、職員室まで鍵を返しに行かなきゃいけないなんて……。


それは、筋肉痛の私にとって拷問に近く。


「ママ、迎えに来てよ~」


泣きたくなった。





「───お前、そんなところで何してんだよ」