……と思ったのもつかの間。
「休んでる間にひと泳ぎしてくる」
「ちょっ……!」
脱いだパーカーを予告もなしに投げつけてきた瀬戸くん。
それは見事私の顔面に直撃し、その後、パサッと膝の上に落ちた。
……地味に痛かったんですけど。
それを無言で手に取ってゆっくりと顔を上げると……
えっ、すごっ!
視界に飛び込んできたのは、綺麗なフォームでプールに飛び込む瀬戸くんの姿。
うわぁ……やっぱり綺麗だなぁ……。
文句の一つでも言ってやろうかと思ったのに、綺麗なフォームを見たらそんな気も失せてしまい。
何度見ても惚れ惚れするその泳ぎに目が離せなくなった。
自然とプールに近付いていく体。
そっとスタート台に腰を下ろせば、そこは私にとってベストポジションとも言える場所で。
瀬戸くんがまっすぐ私に向かって泳いでくる。
その綺麗な姿にどうしようもなく心が躍って。
ずっとその姿を見ていたいと思った。


