瀬戸くんと、ふたりきり。





「お前、やる前からなんでそんな息切れしてんだよ」

「いや、ちょっと色々あって……」



そう。本当に色々あった。


何回も人にぶつかるし、階段はすべり落ちるし。

やっと更衣室にたどり着いたかと思ったら筋肉痛のせいで上手く着替えられないし。


もう、心身ともにズタボロだよ。





「とりあえず座って休め」

「え、いいの?」



急に優しくなるなんてビックリ!

てっきりすぐにスパルタが始まるものかと思ったのに。



「なんだよ。休みたくねぇのかよ」

「いえ、休みたいです」



不満げに眉を寄せる瀬戸くんに慌てて首を振って、その場にストンと腰を下ろす。


どうやら瀬戸くんは思ってたより優しかったらしい。