「あ、やべ、瀬戸が来た!じゃあな帆夏!」
「えっ!?ちょ……!」
突然立ち上がり、疾風の如く走り去って行く圭祐を慌てて引き止めるけど、圭祐は軽く手を振るだけで止まってはくれず。
だけど、どうしてもお礼が言いたかった私は、
「圭祐!教えてくれてありがとー!!」
圭祐の背中に向かって思いっきり叫んだ。
すると、声が届いたのかちゃんと振り返ってくれて。
「えっ?なに?ちょ……!」
振り返ったかと思えば、私の顔を見るなり猛ダッシュした圭祐。
意味分からず佳祐の背中を眺めていると、不意に頭頂部に落ちてきた温もり。
その温もりに振り返れば、ムスッとした顔で私を見下ろしている瀬戸くんがいた。
「瀬戸くん!!」
私は即座に立ち上がり、瀬戸くんに勢いよく抱きつく。


