瀬戸くんと、ふたりきり。



「せ、瀬戸くん、濡れちゃうよ?」

「んなのどーだっていい」



どうだっていいって……


制服にも関わらずお構いなしにぎゅっと強く抱き締めてくれる瀬戸くんにそれ以上私は何も言えなくて。

でも、こうやって強く抱き締めてくれたお陰でテストに合格したんだと実感することが出来た。



「……瀬戸くん、ありがとう。本当に本当にありがとう」

「バーカ。それはこっちの台詞だっつーの」



塗れていて冷たいはずなのに、それでも強く抱き締めてくれる瀬戸くんはやっぱり優しい人。


じんわりと胸底から込み上げてくる瀬戸くんへの感情。

気付けば私は瀬戸くんの背中に両手を回し、力一杯その体を抱き締めていた。