意を決してプールサイドに出てみると……。 ……だ、誰? 視界に飛び込んできたのは、泳いでいる男の人の姿。 その人がいたのは真ん中のコースのちょうど中間地点で、その人は素人のあたしが見ても分かるほど綺麗なフォームで泳いでいた。 交互に繰り出される長い腕がリズムよく水中へと吸い込まれていき、それによって生まれた水飛沫が宙を軽やかに舞っている。 綺麗……。 釘つけになった。 その姿に。 どうしようもなく惹き付けられて。 同時に気になった。 あの人は、誰なんだろう……?