「あっつ……」


着替えを済ませて外に出ると、お出迎えしてくれたのは灼熱の太陽。

相変わらず今日も日差しがキツく、蒸し暑い。

早くも倒れそうだ。





「なんかあっという間だったなぁ……」



明後日のテストが終われば次の日からは待ちに待った夏休みが始まる。

長いようで短かった練習の時間も明日で終わり。

そう思うとなんだか寂しくて。



「瀬戸くん……」


私は、無意識に瀬戸くんの名前を呟いていた。



「はぁ……」


数秒ほど空を仰いだ後、ゆっくりとプールサイドに腰を下ろして水中に両足を滑り込ませる。



「綺麗……」



目前に広がるのは、キラキラと光り輝く水面。

それは本当に綺麗で、自然と頬がほころんだ。