瀬戸くんと、ふたりきり。



そんな私に運が巡ってきた。

十字路を右に曲がると、すぐ右手にあったのはたこ焼屋の屋台。

その屋台はビニールシートで覆われていて、隠れるには絶好の場所だった。



幸い瀬戸くんにはまだ追い付かれていない。

今すぐ隠れたら瀬戸くんを撒くことが出来る。



よし、そうしよう。

そうと決まれば即行動だ。


屋台の側面を通り過ぎると素早くビニールシートの後ろに隠れ、瀬戸くんが通り過ぎるのを待つ。


十字路を右に曲がった瀬戸くんは突然姿を消した私を不思議に思ったのか、キョロキョロと周囲を見回していた。


しばらくの間捜していたけど、この辺にいないと悟ったのだろう。

瀬戸くんはそのまま踵を返し、走り去っていった。