「暑い……」



七月中旬、真夏真っ只中な今日は気温三十度を軽く越えていた。


空は雲一つなく真っ青で、サンサンと太陽が陽を降り注いでいる。

まさにサーフィン日和。




お兄さんと会った日から早くも数日が過ぎ、今日は瀬戸くんが出場するサーフィンの大会の日だ。


行く予定じゃなかったけどあんな風に言われては無視することも出来ず、何だかんだで会場へと来てしまった。


もしかしたら瀬戸くんと鉢合わせするんじゃないかと終始ヒヤヒヤしている私は早くも疲れ気味。


これじゃあ、暑さも含めて大会が始まる前にダウンしてしまうんじゃないかと本気で心配になってきた。


なるべく人が多い所には近付かないようにし、日陰で身を隠す。


瀬戸くんもそうだけど、それよりもあの女の人たちに会いたくない。


会ったらまた何か言われそうで嫌だから。