瀬戸くんと、ふたりきり。



「帆夏ちゃん、応援しに来てやってよ。ね?」

「え、いや、あの、それは……」



ちょ、お兄さん近い……!


ズイッと近寄ってきたお兄さんに思わず一歩後ろへと下がる私。

今の私にはお兄さんのドアップは正直キツ過ぎるから。


イケメンというのもあるけれど、やっぱりどことなく瀬戸くんに似てる気がして。

お兄さんを見るたび胸が苦しくなって、駄目なのに“好き”という感情が湧き上がってくる。


どうしようもない複雑な感情。

どうしたらこの感情が無くなるんだろう……。




「あ、ヤベッ。俺もう行かなきゃ!愛里に怒られる!じゃ、帆夏ちゃん日曜日待ってるから!」

「ちょ……!」

「大丈夫、大晴には帆夏ちゃん来ること言わないから!」



じゃ、またね!、と言って手を振りながら足早に走り去っていったお兄さん。

そのお兄さんの後ろ姿を呆然と見つめる私は、今の会話を理解しきれてなくて。



日曜日……え、私瀬戸くんの応援に行くの?

大会を見に?私が?



すでに頭の中はパンク寸前。容量オーバー。


私、どうすればいいんだろう……