「あったりまえじゃん。これ見て頑張れよ!」
「いたっ!もう、殴んなくてもいいじゃん。でもホントありがとね。私頑張るから」
「おうよ、頑張れ。お礼は昼飯でいいから」
「ちょ、何それ!?もしかしてそれが目当てだったんじゃないでしょうね!?」
もう!せっかく感動したのに台無しだよ!
ニシシと含み笑いをする圭祐にガックリと肩を落とす。
「嘘だよ、嘘。ま、帆夏が奢ってくれるって言うんなら奢って貰うけど?」
「……ハイハイ。奢ったらいいんでしょ?奢ったら」
不貞腐れたようにフイッと顔を逸らすと、圭祐は「ジュースでいいよ」と言ってヒラヒラと手を振りながら教室を出ていった。