「帆夏、一昨日は悪かったな」

「もう、圭祐、それ昨日も聞いたよ?私は大丈夫だって。それよりありがとね?昨日安藤くんと見に来てくれて」

「ホントに見に行っただけだけどな。……あ、コレ、昨日見てて思ったこと書き出してきたんだ」

「……注意点?」



圭祐から手渡されたのは、まさにノートを破りましたと言わんばかりの一枚の紙切れ。


手のひらサイズの紙の真ん中には数行に渡って注意点が書いてあった。

もちろん、それは水泳に関することばかりで。



「……圭祐、ちゃんと見ててくれたんだね」



思わぬサプライズプレゼントにじわりと涙が滲んでくる。