瀬戸くんと、ふたりきり。




「オイオイ、同じクラスだろうが。あ、テストは終業式の日だからな。プールは好きに使え。使うときは体育のどの先生でもいいから使用すると言ってから使えよ」

「ちょ、先生……!」



言いたいことだけ言って私たちの間をすり抜けて行く先生をあわてて引き止めたけど、先生は止まってくれず。


かと思えば、職員室から出て行く間際、「泳げなかったら夏休みも続行だから」とまるで捨てゼリフのようにそう言い残していった。




ポツンと取り残されてしまった私たち。

気まずい雰囲気が漂う中、そろりと瀬戸くんを見上げてみる。


すると、運悪く目が合ってしまい、ドキッ、と心臓が飛び跳ねた。




「オイチビ。夏休みまでにぜってぇ泳げるようにしてやるからな」

「……はい」




ちょ、なんでそんな機嫌悪いの?

めっちゃコワイんですけど!


すごい形相で凄んでくる瀬戸くんにもはや後ずさりしか出来ない。



わ、私、これからどうなっちゃうんだろう……。