屋敷に着いた頃にはもうすでに柊達は戻ってきていた。

「よお。遅かったなァ。ん?そのちっこいのは誰だ?さすがにてめえらの母親じゃねぇだろ?」

一番最初に話しかけてきたのは小鳥遊だった。

「ああ、この子は母さんに去年まで育てられていた子だよ。これから人間どもへの復讐を一緒にするんだ。みさきあいさつして?」

「はーい、みさきと言います。16歳です。よろしくお願いします。」

みさきはそう言って一礼した。

「柊達もあいさつを。」

私がそう言うと、柊から順番にあいさつをした。

「柊だ。」

「天羽です。これからよろしくお願いします。」

「俺は小鳥遊だ。よろしくなァ。」

小鳥遊がそう言い終わると私がみさきの部屋に案内することになった。

「みさきおいで。」

私がそう言うとみさきは嬉しそうな顔をして、私の手を取った。

「うん!お姉ちゃん手繋いでてもいい?」

みさきは私の顔を見上げてそう訊いた。

私はもちろんと言って、みさきと手を繋いで歩いて行った。

するとみさきは私の服に顔をうずめて、

「美里さんの匂いがする。この匂い落ち着く。」

みさきはそう言って顔をあげてきれいに笑った。

「ここだよ。私の部屋はこの隣だから、なにかあったら声かけてね。じゃあ戻ろうか。」