そこで、私の意識は途切れた。

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「んっ。山崎どこに行ったんだ。」

起き上がり、周りを見渡してみると隣に藤堂がいた。

山崎はどこにもいなかった。

「藤堂、起きているのか?」

そう言うと藤堂は目を開き、少し背中が痛むのか、顔をしかめて起き上がった。

「俺は...生きているのか?」

「そうだな。お前は生きている。怪我も治っている。」

私がそう言うと藤堂はこちらを見て驚いた顔をした。

「どうして桜がここにいるんだ?もしかして桜が俺の傷を?」

「そうだ。原田と永倉やそのほかの新選組幹部がお前を死なせたくないみたいだったからな。私が傷を治した。」

「そうだったのか。ありがとな、桜。」

藤堂はそう言って気まずそうな顔をした。

「どうした?言いたいことがあるなら言え。」

そう言うと藤堂は何かを吹っ切ったような顔をして、私に謝った。

「すまない!お前が出ていってすぐ会議があって、その時に俺はお前のことを貶したんだ。本当にすまなかった。」

「なんだ、そんなことか。私は隊規を破って出て行ったんだ。責められても仕方のないことをした。それは自覚している。」

「そうか。そういえば桜、戻らなくていいのか?」

藤堂にそう言われて気付いた。

「ああ、戻らないとならない。お前の体調は大丈夫か?いつもと変わりないか?」

「斬られた背中が少し痛むけどそれ以外は大丈夫。いつもと変わりはない。」