「大丈夫か!?平助!!」
「くそ!やっと決心がついたのに!...ぐはっ」
そこで平助が血を吐いた。
傷はかなり深いらしい。ここは私の出番だろうか。だが敵になったやつらに力を使うのはどうだろうか。
私は一人で判断できないと思い、兄さんの方を見た。すると兄さんは頷いて、敵を切り裂いていた。
「おい永倉!原田!藤堂を助けたいなら、私の指示に従え!」
そう言うと、長倉と原田は二人で顔を見合わせて、頷き私に向かっていった。
「わかった。お前の言うとおりにする!」
「じゃあとりあえず藤堂をこの路地から連れ出せ!」
「おう!じゃあ向かう先は屯所でいいか?」
「ああ。屯所でいい。早く運べ!」
私がそう言うと永倉が一人で藤堂を持ち上げて運んで行った。

