鈴鹿御前の末裔が屋根から降りると、御陵衛士と新選組の戦いが再開した。

「おい、藤堂。お前は新選組に戻らないのか?」

そう言うと、藤堂は少し迷ったような顔をして答えた。

「戻りたい。でも一度隊を離れてしまった俺が戻ってもいいのかわからないんだ!」

やっぱり藤堂らしいな。自分が選んで新選組から離れたのに、そんな自分が戻っていいのか迷うなんて。

「平助!戻ってこい!みんな待っているぞ!近藤さんや総司や土方さんとかその他諸々が!迷っている場合じゃないぞ!お前は遠慮なく戻ってきていいんだ!」

永倉がそう言ったら、藤堂は迷いを振り切ったようにすがすがしい顔になった。
そこで運悪く、藤堂のことを何も知らされていなかった新選組隊士が後ろから斬り付けてしまっていた。

藤堂は気づくのが少し遅く怪我をしてしまった。