玄関に着くともう既に全員揃っていた。
「ごめん、遅くなった。」
私がそう言うと皆は一度頷いて外に出ていった。
そこから油小路までは誰も喋らなかった。
油小路に着き各々配置についた。
そこへ酔った伊東が上機嫌にやってきた。
私は刀を静かに抜き伊東に斬りかかろうとしていた永倉や原田よりも速く伊東の前に行き、先ほど抜いた刀で痛みを感じない程度にズタズタに切り刻んだ。
「!?おい桜じゃねぇか!お前伊東の件には手を出さないんじゃ無かったのか!?」
「ああ、そのつもりだった。
だが此方にも事情と言うものがあるんでね。
なにか文句でもあるのなら私を倒してみろ。最もそんなことをしている時間があればの話だがな。」
「ちょっと待て!」
私は永倉の呼び止める言葉を無視して伊東派の者達が来るのを待った。
永倉や原田達もそれを察したらしく、先ほどいた場所へ戻って気配を消していた。
伊東派の残党が伊東の死体を目撃して仲間を呼ぼうとしていたが、私は素早く影から出てバレないように静かに斬った。
その残党の骸を放置していると、どんどん伊東派の奴等が集まってきた。
その中には浮かない顔をした藤堂の顔もあった。
私達鬼と新選組の奴等が一斉に出ていくと、伊東派の奴等は驚いたように此方を見た。
「お前たちは薩摩の連中じゃ無かったのか!?なぜ伊東先生を殺した!?」
「上からの命令でね。
薩摩はお前達を殺せと命じたんだ。」
藤堂は私を見て驚いた顔をしていたが、兄さんと伊東派の会話を聞いてもっと驚いていた。
藤堂は何も聞かされていなかったらしい。

