兄妹の鬼の先に待つもの





そして近藤の部屋に着いた。

「近藤さん、入っていいか?」

永倉がそう聞いてから少し後に、中から返事が聞こえた。

「ああ良いぞ。」

中からは少し疲れたような声がした。

ススー

一番最初に永倉が入り次が原田、次に私と言う順番で中に入った。

「どうしたんだ?三人揃って。」

「こいつが別れの挨拶をしにきたんだとさ。」

永倉が勝手にそう言ったから反論しようとしたが、どっちにしろ挨拶はするから黙っておいた。

「ああ、もうそろそろ帰らなきゃならないからな。
世話になった。ありがとうな。
あと藤堂の事は気にするな。こちらで処理はしておく。
いちいち新選組の手は借りぬからな。」

そう言い、私は立ち上がった。
いつの間に近藤の部屋にいたのか、土方が声をかけてきた。

「いや、平助達の事はこちらで処理しておく。鬼の手を借りなくても自分達の事は自分達でできるからな。」

「そうか、分かった。私の独断ではやらないでおこう。」

そして私はそのまま玄関の方に歩いていった。

屯所の門の前にはすでに柊がいた。

「柊が来たのだな。柊は兄さんからの頼み
は知っているのか?」

「いや、何も聞かされていない。だがおそらく伊東一派の事だろう。」

「そうか、では帰るか。」

そう言うと柊は頷いて先に歩いていった。