沖田の部屋を出て廊下を歩いていると、前から原田と永倉が隊服で歩いてきた。
私はそのまま通り過ぎようとしたが、先に原田に気づかれてしまった。
「おいおい、何でお前がここにいるんだ?お前は新選組を裏切ったんだろ?」
「おい佐之!?その言い方は無いだろ!」
「だって事実じゃねぇか。」
そんな会話をしていた原田と永倉の話に割って入った。
「私はここに忠告をしに来ただけだ。あと沖田の様子を見に来た。」
「まあ総司の様子は分かるが、何故忠告なんかを?」
「伊東甲子太郎が近藤暗殺を目論んでいる。」
「!?それってどういう事だ!斎藤と平助が付いていったそこの頭が近藤さんを暗殺するだと!?それは本当なのか!」
「私が信じられないなら斎藤に聞いてみるがいい。
あいつは今まで皆に言ってなかったが、新選組が御陵衛士に置いた間者なんだから。なこの事は土方と近藤しか知らない。」
そう言うと原田は少し怒ったように
「何で近藤さんの事呼び捨てにしてんだよ!」
と言い、殴りかかってきた。
パシッ
私は原田の拳を受け止めて淡々と答えた。
「何故って?もう近藤は私の上司じゃ無いから。それに敵になったやつの事をどうしてさん付けしなきゃならない?おかしいだろう?」
そう言うと原田と永倉は驚いた顔をした。
「どういう事だよ!?おい!?お前、薩長軍に寝返ったのか!」
「そんな訳ないだろう。
だが徳川は憎んでる。いや人間全てを憎んでる。みーんな私達が殺してやるのさ!
フフフフッハーッハハハハハハ」
私は狂ったように笑いだし、いきなり無表情になった。

