土方side
斎藤と三馬鹿もとい原田、永倉、藤堂は先程の桜と会ったときの事について報告していた。
「これで以上です。」
斎藤が報告し終えた時に原田、藤堂は文句を言い始めた。
「もとはといえば、近藤さんが情けをかけて一緒に暮らしてたのになんなんだ?あいつ。
“もうお前らのご託には付き合わない”だと?
俺らだって近藤さんが言うから仕方なく、一緒に住んでたのによ。あいつは最低な奴だぜ。」
「ほんっと左之さんの言うとおりだよ。
総司の気持ちも考えろって言っただけなのに逆に怒ってきてよ。意味がわかんねえよ。」
そこで俺は本題に入ろうとしたら総司に先を越された。
「僕がなんだって?」
そう言って寝間着のまま広間の座布団の上に座った総司。
俺は心配して総司に言葉をかけた。
「総司、布団から出て大丈夫なのか?」
「土方さんもう大丈夫ですよ、痛みも無くなってきたし。」
そう言えば2、3日苦しむんじゃ無かったか?
「で?土方さん桜さんはどこに?」
そこで俺は、いや、そこにいた全員が下を向いて話そうとしなかった。
少しの沈黙のあと、俺は意を決して神崎の居場所を告げた。
「あいつは昨日出てったよ。
切腹することになるんだぞと脅しても駄目だった。その原因が幹部のせいだそうだ。」
「何だって!?」
そして総司はワナワナ震えながら言った。
「きっと僕のせいだ。彼女に病を治してもらって彼女に無理させてたんだ。」
「あ、そうだ総司に神崎から伝言がある。
確か私と沖田じゃ釣り合わない。人間の女の子を見つけて、だった気がする。」