「ではいつ始めますか?この事は皆さんにも伝えた方がいいと思います。
でも逆に心配を掛けたくないなら、近藤さんにだけは伝えて許可を取ってください。出ないと私は力を使いません。」
「わかった。近藤さんの為にすることだから伝えた方が良いよね。」
そう言うと沖田さんは私の方を向きこう言った。
「ねえ桜ちゃん、僕こんな体で動けないし、君が近藤さんと土方さんと山南さんの事呼んできてよ。
流石に上の立場の局長、総長、副長は呼んでこないと駄目だと思うからね。」
「分かりました。」
そう言い、私は沖田さんの部屋を後にした。
近藤さんは部屋にはいなかった。
諦めて土方さんの部屋に行こうとした途中で会った山崎さんに近藤さんの居場所を聞いてみた。
「山崎さん局長を見ませんでした?」
「えーとな、おったおった!中庭で素振りしとったわ。でもどないしはったん?」
「いえ、別に。ただ沖田さんの事で話があって。」
「そうか。それって沖田さんが変な咳をしとる事に関係あるか?」
「よく分かりましたね。」
「俺だって医者の子供やさかい。それぐらいわかるわ。」
「そうですか。それでは急いでるので失礼します。」
私はそう言って中庭に向かった。

