「ああ、それだ。」
「これがどうした。」
「これは鬼にしか抜けない刀だ。」
そう言って柊が刀を抜いた。その次に天羽と小鳥遊が刀を抜いた。
「この刀を作った奴がどんな奴か知ってるか?」
「いや。」
そう言うと柊は語り出した。
「この刀を作ったのは鍛冶屋の男だ。その男は鬼だが、人間に恋をして人里に住み着いた。
だが、恋をした女に裏切られ、人間どもに殺されかけた鬼が死ぬ間際に作った刀。それがその夜桜だ。
その刀には殺された鬼の怨念が宿っている。取り憑かれるなよ。」
柊達はそう言って、去っていった。
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