「じゃあ、少しだけ貸してくれ。」

土方さんに言われて刀を土方さんの手に渡す。

「どうですか?」

私がそう聞くと、土方さんは少しだけ間をあけて、

「抜いていいか?」

と聞いてきた。

「抜けるならどうぞ。」

私はそう言ったが、やはり土方さんには抜けなかった。

「この刀は何なんだろうな。」

と聞いてきたが、私は分かりませんとだけ答えて土方さんに言った。

「考えても何も分からないんじゃ無いですか?
とりあえず自室に戻らせて頂きます。」

そう一言だけ告げて、私は土方さんの部屋を後にする。