中に入ってから気が付いたが、土方さんの目の下には隈があって、すごく疲れているように見える。

「土方さん、大丈夫ですか?」

私は少し心配になって、土方さんに労いの言葉をかけた。

「ああ、大丈夫だ。
それよりお前の刀は持ってきたか?」

土方さんは労いの言葉をさらっと受け流し、刀について聞いてきた。

「はい持ってきました。
妖刀らしいですから、気をつけてください。」

「お前妖刀なんか買ったのか?
高かったんじゃねぇか?
と言うか普通の刀を買ってこい。」

そう言われて、反論しようとしたが、い・ち・お・う上司だから丁寧に答えた。

「刀代は無料でした。
この刀は認めた人しか抜けないものだったらしく、売れないからどうしようか迷っていたらしいです。
そこで私が買いに行ったら抜苦ことができたので無料でもらいました。」

そう言うと土方さんは少し驚いた表情をしてから、怪訝そうな顔をした。

「俺が触っても大丈夫か?」

「おそらく大丈夫でしょう。触るだけなら。無理矢理抜こうとしたらどうなるかわかりませんけど。」