兄妹の鬼の先に待つもの





それから歳三さんは、私の代わりに家事をしてくれた。

だんだんと日にちが過ぎていき、予定日まであと1ヶ月が経とうとしていた。

「桜、洗濯物はあるか?」

「ないよ。ありがとう、歳三さん。」

「お前は安静にしてればいいんだ。」

歳三さんはそう言って洗濯をしに行った。

男の子かな?女の子かな?私はお腹をなでながらお腹のなかにいる子どもに話しかけた。

性別は産まれてくるまで聞かないことにした。

定期検診にもちゃんと行ってるし、なにも心配事はない。

この間、男の子用と女の子用の服も買ってきたし、大丈夫だよね。

私はベッド横においてある本を取って、読み始めた。

本を手に取った瞬間、下半身にぬれた感触がした。

「歳三さんっ!破水したみたい!」

「桜!大丈夫か!」

「生まれそう!病院に連れて行って!」

歳三さんは私を抱き上げて車まで運んでいった。

本当に力持ちだな。

「桜!深呼吸を繰り返せ!」

歳三さんは柄にもなく焦っていた。

間もなくして、病院に着いてすぐに分娩室に入った。

「産まれる!」

「息をはくと同時に力んで下さい。」

「んんっ!!!はあはあ、んんっ!!!」

「頭が見えてきましたよ!あと少し!」

「んんっ!!!はあ、んんっ!!!」

「おぎゃあ、おぎゃあ、おぎゃあ」

「生まれましたよ、元気な男の子ですよ。」

「先生!もう一人いるようです!頭が見えてきました。」

「ほんとか!桜さんもう少し頑張ってください!」

「んんっ!!!はあ、んんっ!!!」

「おぎゃあ、おぎゃあ、おぎゃあ」

「今度は女の子ですよ!双子の男の子と女の子ですよ。」

先生はそう言って、私の両腕に一人ずつおいた。

これが私達のこどもか。かわいいな。

ん?目が金色になってる。もしかして鬼の血を引き継いでる?

幸い先生たちには気づかれていないようだ。

そんな心配をしていると、二人とも私に抱かれて安心したのか眠っていった。