兄妹の鬼の先に待つもの






「桜、準備できたか?」

「うん!ゴメンね。待たしちゃって。」

「気にするな。行くぞ。」

歳三さんはそう言って歩き始めた。

それから私たちは車に乗って病院に来た。

「土方さーん、土方桜さーん。」

待合室で歳三さんと話をしていると、私の名前が呼ばれた。

「今日はどうしました?」

「昨日気持ち悪くなって、もう治ったんですけど原因が分からないので調べてもらおうと思いまして。」

「わかりました。では今から色々検査をして調べてみましょう。」

そうして私は、しばらく医者に言われた通りに検査をした。

「土方さーん。土方桜さーん。」

待合室で検査の結果が出るのを待っていたら名前を呼ばれた。

「はい。検査の結果が出ました。産婦人科に行ってください。こちらから連絡しておくので、産婦人科の受付で名前をいっていただければ通してもらえますので。」

産婦人科?もしかして...

とにかく行ってみるか。

先ほどいた内科からエレベーターに乗って四階の産婦人科についた。

「すいません、土方桜ですけど。」

「内科からいらした方ですね。わかりました。三番目の診察室に入ってください。」

私は歳三さんに産婦人科の待合室で待っていてもらう事にした。

「はい、内科から来た土方さんですね。では色々と検査をするのでそこの寝台に寝てください。」

私は言われた通りにして、先生の言葉を待った。

「土方さん。おめでとうございます。1ヶ月ですね。モニターを見てください。この小さな点があなたの赤ちゃんです。これから定期検診があるのでちゃんと来てください。」

私と、歳三さんの赤ちゃん?本当に?

すごく嬉しい!子どもがお腹のなかにいるって実感はまだ湧かないけど、でも体の中に私たちの大切な子どもがいるんだ。

「ありがとうございました。」

私は先生にお礼を言って、診察室を出た。

「桜、どうだったんだ?原因はわかったのか?」

「うん。わかったよ。あのね、このお腹の中に、小さな命が出来たの。私達の子どもだよ!」

歳三さんにそう言うと、優しく私の体を抱き締めた。

「俺達の子ども。そうか、俺達親になるのか。こんなに嬉しいことはない!ありがとう!桜!」

歳三さんはそう言って満面の笑みを浮かべた。