そう不安に思った日からはや1ヶ月が経ち、私はウエディングドレスを着ていた。
「桜、気分はどう?」
「よくわからないけど、すごく緊張してる。」
「私も最初はそうだった。」
「そうだね。結婚式の時、悠希はガチガチに固まってたもんね。」
そう言って私は小さく笑った。
「もう、笑わないで!ほら始まるよ、立って。今日の新婦の入場のところは天羽さんがやるんだよね。」
「うん。見た目がおじさんだからね。」
今度は二人一緒に笑った。
「今日の桜はいつも以上に綺麗だからきっと先生...じゃなくて土方さんも驚くよ。」
悠希はそう言って私の背中を軽く押した。
「そろそろ私はあっちに行くから、桜も頑張ってね!」
「悠希、ありがとね!」
私がそう言うと、悠希は振り向かずに、ピースだけして走っていった。

