「うん、良い夢だったよ。皆が出てきた。私、あんなに酷いことをしたのに、謝る必要は無いって言ってくれた。」
歳三さんは私を抱き締めながら、頭を撫でていてくれたお陰で泣き止んだ。
「ありがとう。ねぇ、今何時?」
「ん?6時だな。」
「ありがと。私、一度家に戻って大学に行く準備しなきゃ。」
「送っていく。」
「ありがとう。」
私は昨日持ってきた鞄を拾い、着替えた歳三さんとマンションの一階まで降りていった。
なんだか足元がスースーするなと思い、下を見ると歳三さんのTシャツのまま降りてきていた。
「着替えるの忘れてた。早く歳三さんの車に乗って家までいかなきゃ!」
私は一人でそう呟き、下着が見えないようにTシャツを押さえながら小走りで歳三さんの元に走っていった。

