もしかしてヤるのかな?

初めてだから怖いけど歳三さんだから大丈夫だよね。

「何を怖がっているんだ?俺はお前が大学を卒業するまでは手を出さないから安心しろ。ただ、お前のとなりで添い寝はするがな。今日はこれだけだ。」

そう言って歳三さんは私の唇にそっとキスをした。

「おやすみ。桜。」

「おやすみなさい。歳三さん。」

私は歳三さんの腕に抱かれて眠った。

新選組にいた頃の楽しい夢を見た。

川の近くの桜の木で皆とお花見をしている。

“桜!早くこいよ!”

平助が呼んでいる。

近藤さんは暖かく見守ってくれている。

皆、笑顔だ。

最後にあんな別れ方をしてしまったが、それでも皆が懐かしい。皆に会いたい、会って謝りたい。

“謝らなくたっていいんだよ。“

沖田さんがそう言ってくれる。

”何故、あんたが謝るんだ?別に悪いことなどしていないだろう。“

斎藤さんまで。

皆、ありがとう。私こっちで歳三さんと頑張るね!生まれ変わった皆に会えることを期待して待ってるから!

そこで私の夢は途絶え、目が覚めた。

隣を見ると、私を見ていたらしい歳三さんと目が合う。

「良い夢を見たんだな。寝ている間笑顔で涙を流していた。」