「何が食べたい?」
「肉じゃが。俺も手伝おうか?」
「ううん、歳三さんはゆっくり休んでて。仕事で疲れてるだろうし。」
私はそう言って冷蔵庫を開け、ジャガイモ、人参、糸蒟蒻、牛肉を取り出した。
鍋を取り出そうと思ったが、何処にあるかわからなかったのでそれっぽい引き出しを幾つか開けた。
やっと肉じゃがが作れそうな鍋を見つけ、準備を始めた。
調味料を入れ、あとは煮るだけだった。
やけに静かだなと思い、歳三さんの方を見てみるとソファに横になって眠っていた。
私はソファのところにおいてあった毛布を歳三さんに掛けまたキッチンへ戻った。
肉じゃがだけじゃ物足りないよね、と言うことで鮭も焼くことにした。
肉じゃがもでき、食卓の準備を終え、歳三さんを起こした。
「歳三さん、ご飯ができたよ。」
「ん?んー、わかった。」
寝ぼけながら、立ち上がる歳三さんがふらついていたので、手を握って支え食卓まで連れてきた。
「「頂きます。」」
二人揃って頂きますを言い、私は歳三さんが食べるのを待っていた。
「うまい。」
歳三さんは笑顔でそう答え、沢山食べた。
「よかった。歳三さんに美味しいって言ってもらえて。」
私も食べはじめたが、すぐに歳三さんが立ち上がった。
「もういいの?」
「いや、ご飯の御代わりだ。」
歳三さんは自分でご飯を入れに行っただけだった。

