くっ!!
もう既に薬は全身にまわっているようだ。
私の体が操られる前に歳三さんに会いたかったな。
まだ諦めるつもりはないけど、顔だけでも見たかった...
そう考えているときに誰かが地下牢に入ってきた。
「ひ...いらぎ?」
私がそう呟くと柊は牢の鍵を開け、中に入ってきた。
「ああ。やはりもう毒が回ってきているのか。」
そう言い、柊は笑いだした。
「ど...う...して笑...っている?」
「お前は弱い。もう既に諦めているのだろう?」
私は動かない頭で頷いた。
もう既に私の体には毒が浸透してしまっているようだ。
「その薬は一生取り出せない。お前の理性が勝たない限りはな。」
そう言って、柊は牢から出ていった。