門を開き里に入ると、今まで見てきた鬼とは比べ物にならないほど明るい者たちが沢山いた。

「あー!お姉ちゃん!今帰ってきたの?」

「遊ぼうよ!」

など子供があけぼのさんにそう言っていた。

「そうだよ。でもこの人を主のもとへお連れしなきゃいけないからまたあとで遊ぼうね。」

あけぼのさんがそう言うと、こどもたちは笑顔で頷いた。

「行きましょうか。」

あけぼのさんは私に一言そう告げ、また歩き始めた。

それから少しして一つの屋敷の前にたどり着いた。

「ここです。では中に入りましょうか。」

「はい。」

私たちは立派な玄関から中へ入っていった。

しばらく歩いて屋敷の一番奥の部屋であろうところについた。

「主、お連れしました。」

「分かった。入れてくれ。」

あけぼのさんは私に入るよう告げ、どこかへ行ってしまった。