私は自室に戻った後、お風呂に入りすぐに寝た。
次の日私は巡察があったので新選組のだんだら模様の羽織を着て、巡察に行った。
何人かの不逞浪士に斬りかかられたが、私は全員を斬り伏せ戻ってきた。
そこで前の方にいた何人かの隊士が屯所の前に誰かいるのを見つけ、斎藤に報告していた。
私はその話を聞き、門の前に走っていった。
「すまない、巡察に行っていた。」
私がそう言うと斎藤が私に話しかけてきた。
「知り合いか?」
「ああ、斎藤。今から少し出かけてくる、そう土方に言っておいてくれ。」
私がそう言うと斎藤は無表情のままわかったそう言って中に入っていった。
私は羽織を脱いで、あけぼのさんに付いていった。
「あんたの主人とやらはどんな人なんだ?」
「性別は男です。そして里の皆をしっかり守ってくれるような人です。貴女の兄のように人間を滅ぼそうとする人ではありません。我が主は人間との共存を望んでいます。」
そう言って、林の中に入っていった。
「着きました。」
あけぼのさんはそう言って何もないただの林に手を伸ばした。
すると手を伸ばした先が少しずつ明るくなり、いきなりそこには無かった筈の大きな門が現れた。
「ここが私達の里です。誰も分からぬよう術をかけてあるのです。」
「そうか。」
私がそう答えると、あけぼのさんはそれ以上何も言わず静かに門を開いた。

