斎藤の部屋を出て、自分の部屋に戻った。

結局こちらの世界に来てから早いことで約3年ほど経った。

私はいつの間にか20歳になっており、もうお酒を呑める歳になっていた。

今日は非番だったので、土方に言って初めてのお酒を呑むことにした。

「土方。今から出かけたいのだがいいか?」

私がそう言うと土方は驚いたような表情をした。

「ああ、いいが。珍しいなお前がどこかに出かけるなんて。だが、どこに行くんだ?」

「お酒を呑みに。」

土方はまた驚いた顔をした。

「お前、今まで酒を呑みに行くなんて一言も言わなかったじゃねえか。いきなりどうしたんだ?」

「私がいた世界では20歳になったらお酒を呑んでも良いんだ。だから今から呑みにいこうかと思ってな。」

「だが、何処に呑みに行くんだ?」

「その事だが、どこかお酒のうまい店知らないか?」

土方は少しの間考えて、あそこだと言った。

「酒が旨いと言ったら島原だな。永倉たちも帰ってくるときにやっぱり島原は酒がうまいなと言っていた。
だが島原の俺が知っている店は少し複雑な道のりでな。俺も行こう。」

土方はそう言って、なぜか準備を始めた。

私も初めてでよくわからなかったから、土方と一緒に行くことにした。