「最近どうだったんだ。」
斎藤はお茶を一口飲んで、一息ついてから話しかけてきた。
「ここに来るまでは充実した日々を送っていた。1つだけ疑問を持っていたがな。」
「そうか、神崎には悪いことをしたようだな。
だが副長を分かってやってくれ。副長は神崎がいなくなってから局長の話しかほとんど聞かず、寝ずに仕事をしていたようだった。それも全部お前を心配した副長がいてもたってもいられずにお前たちの隙をついて、神崎が戻ってくるようにするためだったんだ。
今だから言えるが、副長はお前のことを好いているのだろう。」
斎藤はそれ以上なにも言わず、ただ黙ったままお茶を啜っていた。
「そうか、まあ私には関係の無いことだ。それが真実と言うわけでも無いしな。」
私は口ではそう言いながらも、内心凄くドキドキしていた。
この気持ちはなんだろう?
私は斎藤が言っていたことがあり得ないかもしれないのに、斎藤に教えてもらった土方の様子や私の事を好きかもしれないと言うことについてなぜこんなにも喜んでいるのだろうか?
もしかして私は...

