兄妹の鬼の先に待つもの






土方は私が落ち込んでいることに気付いていたようだったが、気を使ってか何も言ってこなかった。

屯所に着いてから、私はすぐに自分の部屋に入っていった。

これからは、巡察とご飯の時以外は部屋から出ないようにしよう。

それから私はいつの間にか寝てしまっていたようで、土方が部屋に夕餉の時間だと呼びに来ていた。

「疲れていたのか?」

土方はそう声をかけてきた。

「いや、なんでもない。」