兄妹の鬼の先に待つもの





今日はみさきの初仕事の日だ。

この一ヶ月あの子がちゃんと訓練してきたのは知ってるけど、やっぱり心配だな。能力はちゃんと使えるのかとかもしみさきが敵に見つかって殺されそうになったらどうしようとか。

でも、殺されることは無いよね。私がついてるんだから。

私がそんな心配ばかりしていると前から兄さんが歩いてきた。

「どうしたんだ?桜。何をぶつぶつ言っていたんだ?」

やば

「もしかして私の声全部聞こえてた?」

「何を言っているのかは分からなかったがな。」

そう言って兄さんは話題を変えた。

「それより桜。みさきの初仕事の相手はどういう感じだ?」

「あいつなら今宿にいる。
多分夜に備えて休んでいるんだろう。
準備は整っている。読み取りやすい今のうちにみさきの能力を使わせる?」

「いやまだだ。あいつが起きているうちに能力を使ったほうがいろいろと楽だからな。」