「遅れました。神崎です。」
「入れ。」
中からそう聞こえたので障子を開けると、もうすでに幹部の人たちは揃っていた。
「桜ちゃん遅かったね。」
「すいません。」
沖田さんにそう返し、土方さんの前に座った。
「お前には一番組組長沖田総司の補佐役になってもらう。
総司が動けない時はお前が組長として一番組をまとめろ。」
「え?でも自分が組長代理なんて他の隊士が認めないんじゃ?」
「そこはお前が認めさせればいい。」
なんか適当だけどまあ頑張るか。
「でも新選組って女人禁制ですよね?」
「ああそうだが。それがどうした?」
「どうした?じゃないですよ。自分女です。」
「「「「「「「「「「えー!」」」」」」」」」」」
沖田さんを除いた幹部全員が声を揃えて驚いていた。
「近藤勇一生の不覚!」
近藤さんに至っては自分のおでこを叩いて嘆いていた。
「では男装のままでいいのではないでしょうか。」
そこで新選組総長の山南さんが言葉を発し、皆がそれぞれ頷いていた。
「さすが山南さんだな!」
「ありがとうございます。藤堂くん。」
じゃあこの人は藤堂平助か。
「あの、お取り込み中悪いんですがもうひとつ。自分約150年後の未来から来ました。」