パンジーの咲く頃に

「じゃあね!舞桜!!あと、さっきの話ちゃんとお礼するから!!」

え…!

お礼って言ったよね!
お礼…なんだろ…。

チャイムがなるまで私はお礼のことを考えていた。

きーんこーんかんこーん

「あ!!チャイム!!」

このチャイムが鳴ったら私はいつもやってることをしに図書室に行く。

そう、小さなボックスを見に行くのだ。あと、本読みに…。

さっきのチャイムは下校のチャイム。下校時間が来てますよーの合図。

だから、誰もいない図書室というロマンチックな場になるのだ。

そして、小さなボックス。あれは、私のママの物。