眠り姫と総長様 II


「うし!倉庫行こうぜ!」


「おぉー!」


こーちゃんと復活したりっくんは、肩を組みながら先に出て行ってしまった。


「はぁ……まったく」


なんて言いながら海くんも2人の後を追う。


湊と二人になった教室は、とても静か。


でも、居心地の良い雰囲気。


「未衣。行くぞ」


「はーい」


普段あんまり喋る事のない湊は、あたしの腰に腕を回して学校を出る。



裏門に停めてあるいつもの黒塗りの車に乗れば


「二人とも遅い!」


りっくんにブーブー言われた。


「ごめんね?りっくん。」


なんで怒っているのか分からないけど、嫌な気持ちにさせたかと思い謝れば


「未衣ちゃんは謝らないで良いよ。
陸は倉庫でお菓子を食べたいだけだから。」


「えっ?そうなの?」


「うぅー……」


どうやら図星だったみたい