眠り姫と総長様 II


「未衣は俺と話してくれるのに、半年かかった。」


「はっ?」


「俺を睨まなくなるまでに、1年かかった。」


「は?え?」


「笑ってくれるのに、1年半かかった。」


「ウソだ!」


「名前を呼んでくれるのに、1年半かかった。」


「ウソだウソだウソだ!」



懐かしい、最初にこーちゃんと会った時の思い出。


あの時、あたしにとって男という存在は全て敵だったから。



ウソだと言うなっちゃんに、

驚きで目を見開く皆。

それに湊も含まれている。