眠り姫と総長様 II


「紹介するから取り敢えず座れ。
夏輝。殺気しまえ。睨むな。」


「ちっ……」


湊が総長の顔になって言うと、あたしと湊と机を挟んで目の前の席に男の子達は座った。


こーちゃんと海くんとりっくんは、あたしと湊の両サイドのソファに座っている。


「もう湊ー、お前も隅には置けねえな!
こんなお人形みたいな可愛子ちゃんが彼女なんて、俺っち聞いてないぞ」


赤色の頭をした男の子が、湊にウインクしてる。


この男の子は、こーちゃんが言ってた
りっくん以上にバカでうるさいって子かな。


「言ってないし、情報は隠してるんだから当たり前だ。
キモイからニヤニヤするな」


あたしが可愛子ちゃんって言われた辺りから、不機嫌になった湊。


……かわいいかも。