眠り姫と総長様 II


「次黙って居なくなったら監禁。
俺、前にそう言ったよなぁ?未衣。」


何故だろう。

湊がとても楽しそうだ。


あたし達は驚いて何も言えない。


「そんな事言ったっけ?」


「言った。そしたらお前は了承した。」


「…………」


なんか、言ったような気がする……


「ねーお二人さん。俺たちの事忘れてない?」


「俺たちも未衣ちゃんと話したいんだけど。"色々と。"」


海くん、その色々にはどんな意味が含まれてるのでしょう


「あ?邪魔すんなよ」


「未衣、手当してー。」


こーちゃん勇者だ。

不機嫌湊を無視してる。


「いいよっ!」


でも、こーちゃんの顔酷いことになってるし手当てしてあげないと。


湊の巻き付いた腕を引き剥がして、救急箱を取りに行く。


幹部室に戻ると、ひーくん達が来ていた。


いつの間に……


「あーー!姫ちゃん来たぁぁぁぁ!」


飛びつこうとしたひーくんは湊に蹴られる。


「未衣ちゃん久しぶりだね。」


「…………」


「……未衣だ」


なっちゃんは、あたしの方を見てくれない。


別に良いけど。気にしないけど。



来くんに手当てされてる海くん。


「ねぇ、痛いんだけど。」


「……知らない。我慢しろ。」


「だから消毒液嫌いなんだよ……」


「怪我するのが悪い。」


……なんとも海くんの笑顔が黒い。