「おい待て。」
みーくん達が帰って来るのを待って、報告もしなくちゃいけないから帰ろうとした。
……明日にでも顔を出そうかと思ってた。
湊は、それも許してくれないらしい。
仕方なく、足を止める。
「お前は、何を背負ってる。
戻って来い。未衣。」
何を背負ってる……か。
まさかそんな事を聞かれるなんて思わなかった。
でもね?
「皆には……湊にだけは、知られたくない。
ーーーーーーーーまたね。」
湊には、知られたくないの。
知ってしまったら、きっと嫌われる。
弱い私は…あたしは、逃げるしかないの。
知らなくて良い。知ってはいけない。
背負ってる訳ではないけど、裏社会においての私の立場は……
ほんの一握りの、上層部の人間しか知らないから。
湊がそれを聞くなら、私は逃げる。
明日行こうと思ってたけど無理かなー?
またね。湊。
次に会うのは会合の時かな?
そんな事を思いながら、私は今度こそ倉庫を出た。


