眠り姫と総長様 II


「あ"ぁ?全然余裕なんてねぇよカス。」


…え、それで?

表情一つ変わってませんけど?


「はっ?」


ほら、相手の総長だって驚いてる。


「俺がここで死んだら未衣を捜しに行けねぇじゃねぇかよ!
ざけんじゃねえぞ!あ"ぁ?」


「「「「…………」」」」


この倉庫に居る全員が、唖然とした。


「俺が死んだら未衣が悲しむだろ。
俺が死ぬ時はあいつも死ぬ時だ。
今居ねえんだから、死ぬわけにはいかねぇんだよ。
そんくらい分かれクズ。」


…いや、お前の事情なんて誰も知らねぇよ!


つか、お前まずは


「自分の心配しろよ!」


なんでこんな緊迫した雰囲気で俺が突っ込まなくちゃいけないわけ?


お前、こんな時でさえ未衣の心配するの?


「…ゴタゴタうっせぇんだよ!
翼さんの命令は絶対だ!
殺すったら殺すんだよ!」


「てめぇ、人の話聞けよ。」


……どんだけ自己中なんだよ、てめぇら。


「死ねぇぇぇぇぇ!」




パァン!