「くっ…ギャハハハハハハハハハハ」
突然、向こうの総長が笑い出した。
…さっき増援した時のような笑い方で。
嫌な予感がした。
「これでトップは俺たちのもんだぁ!
龍神!てめぇらはここで終わりだぁー!」
カチャリ
そんな乾いた音が聞こえた。
向こうの総長が持っているのは拳銃。
「湊っ!」
初めて本物を見た。
湊は自分に向けられる銃を無表情で見つめている。
普段から見慣れているのか、全く動揺していない。
「お前、それ誰から貰った。」
「翼さんがこれでお前を殺せってくれたんだよ!死にやがれ!」
「ちっ……」
誰一人動かない、静かになった倉庫。
もちろん、まさか拳銃が出ると思ってなかったらしく殺鬼の下っ端も動揺している。
「動いたら打つぞ!」
「あっそ。」
強盗犯みたいなセリフを、スルーする湊。
……等の本人は緊張感というものを知らないらしい。
そんな反応が、向こうの総長の勘に触ったらしい。
「余裕ぶっこいてんじゃねぇぞ!」


