「総長ー!終わりましたよー!」


そんな事を話していたら、下っ端の闘いは終わったらしい。


立っているのは全員龍神。


無様な姿で転がっている殺鬼の下っ端。

元々、ラリってるらしいし体は脆いからすぐに決着が着いたんだろう。


やりきったと、清々しい顔で凄い笑顔だ。


「チョロいッスね!」

「弱すぎてつまんなかったです!」

「でも、仲間の仇は打ったんで、総長達もファイトです!」



未衣が行方不明になってから、今一番機嫌が良い下っ端達。


まぁ無傷って訳にはいかず、顔が腫れてる奴も居る。


さすがに人数も多かったから、疲れているのは間違いない。



「ふっ…言われなくても殺るさ。」


「行けぇー!てめぇら!」


相手の総長の馬鹿でかい声と共に始まった幹部以上の戦い……


の、筈なんだけど


「……弱すぎじゃね?」


俺、ガタイの良い副総長相手してたのに呆気なく終わったよ?


30分も掛からなかったよ!?


大翔の情報が間違いでなければ、この族は確か関東No.5かなんかだった気がする。