次の日、裏社会にみーくんにサキと言う彼女が居ると噂が流れた。
ビーンゴ。
小さいながらに、バカな男だと、そう思った。
「みーくーん!
あのねぇ?ーーーーーーーーー」
すぐにみーくんの所に行って報告。
トモヤスの素性を調べると、
休戦している山崎組の幹部候補で
篠原組にスパイとして来たらしい。
これは私とみーくんだけの秘密って事で、誰もトモヤスがスパイだなんて知らない。
もちろん、本人も知らない為
「お嬢、篠原組の大切な資料が保管されてる場所って知ってる?」
バカな男は毎日、篠原組の事について私に聞いてくる。
篠原組にある資料倉庫は、全て嘘の資料。
だからバカ男が見て、情報を流したとしても何の痛手にもならない。
本当の資料倉庫は、組長室の隠し扉ーーつまり組長しか入れない。
こう言うスパイが居ても良いように、幾つもの対策は練っている。
そっから6年。
目立った動きは見せないトモヤスに山崎組。
スパイの事は、しーくんと隆斗の4人しか知らせてない。