ーーーー龍神が動き始めたのと同時刻
篠原組のある部屋には、厳選された強者の組員達と私達が集まっている。
「失礼します。」
襖を静かに開けて入ってきた組員。
「……龍神が動きました。」
「あぁ分かった。下がれ。」
「失礼しました。」
不気味な位に上がる口角。
これから何が起こるのか、楽しみで仕方ない。
「お嬢、ご指示を。」
「……A班は言った通り、龍神にバレないよう援護につけ。
残りはーーーー
篠原組に紛れ込んだ"ネズミ"を捕まえろ。」
「「御意。」」
「"ネズミ"を食べるのが"ネコ"の仕事だ。」
「「仰せの通りに。
最高司令官。」」
姫に忠誠を誓った兵隊は、忠実に仕事をこなす。
ーーーー「今回の抗争の指揮はお前がとれ。未衣」
姫を一番に考えるお城の王様は、つくづく姫に甘い。
「裏切り者は、さようならだ。」
さぁ、夜はまだ始まったばかり。


